司馬遼太郎記念館

財団について

フェローシップ

開館カレンダー

休館日

開館時間:10:00~17:00
(入館受付は16:30まで)

休館日:毎週月曜(祝日の場合は開館し翌日休館)、9/1~9/10、12/28~1/4

TEL:06-6726-3860

FAX:06-6726-3856

入館料:大人500円、高・中学生300円、小学生200円(20名以上の団体は入館料が2割引)

司馬遼太郎フェローシップ

フェローシップFELLOW SHIP

  • ■司馬作品にインスピレーションを得た知的な企画に奨励金を贈ります。
  • ■応募資格は満16歳から25歳まで。
  • ■奨励金は30万円。1年かけて企画を実行します。

過去の
企画には

  • ■絵画の中のイエス・キリストはいつから座っているか?
  • ■日本の食文化がロシアでどのくらい普及しているのか?
  • ■中国少数民族の絵を描きに雲南省へ
  • ■『草原の記』をモンゴル語の劇にして上演する
  • ■フィリピンのストリートチルドレンの現状は?
  • ■滋賀県の里山でフィールドワーク、その将来像を考える

これまでのフェローシップ企画

世界 WORLD

第6回 高橋宏幸

第10回 赤川裕紀

第4回 松尾一郎

第11回 小磯匡大

第7回 権義文

第1回 本間新

第2回 佐野一道

第19回 沈韻之

第1回 李里花

第15回 岩見有希子

第14回 山﨑典子

第4回 西條博子

第9回 谷明憲

第12回 鈴木愛瑠

第16回 伊藤遥

第16回 東康太

第7回 佐野尭

第8回 涌井健策

第18回 石井宏樹

第13回 川本悠紀子

第3回 長谷川悠里

ニューヨークの橋を渡って、美しい都市景観の秘密を探る旅

企画タイトル:「橋と都市」ブルックリン橋とニューヨーク

第10回 赤川さん
(受賞時・大学4年生)

応募のきっかけは?
司馬作品の文庫本の最後ページに司馬遼太郎記念館のことが書いてあったのを見つけました。
インスピレーションを得た作品は?
『アメリカ素描』、『街道をゆく39 ニューヨーク散歩』

ニューヨークのブルックリン橋(アメリカ・ニューヨーク/2007年)

企画の着想はどこから?
卒業旅行でニューヨークに行きたいと思い、司馬さんの作品でニューヨークを扱った作品を読みました。特に、『街道をゆく39 ニューヨーク散歩』を読み、ブルックリン橋を渡りながら、全世界の歴史を縦横無尽に語り、日本の未来と真剣に向き合う司馬さんへの憧れが生まれました。自分もその足跡を自分なりにたどりたいと思いました。
受賞後の心境、生活の変化は?
現在、フェローのOB・OGを集めて、「司馬遼太郎フェローシップの会」(「フェローの会」)を作りました。新聞社で営業の業務をする傍ら、その代表を務めています。今後は、このフェローの会の活動が後進たちにうまく引き継がれていくよう、諸事整えていきたいです。
応募を考えている皆さんへ
受賞当時はまだ若かったこともあり、見聞きすることの全てが新鮮で、司馬さんの本を中心にいろんな分野の本を読み、旅行し、友人と楽しく遊んでいたら、司馬さんとのご縁が自然にできたという感じです。ですので、難しく考えず、自分の好奇心の赴くままに妄想を膨らませて、まとめてもらえればいいと思います。

フェローの会で訪れた串本にて
(2018年)

司馬作品との出会いは
出身大学の生協で。学生時代、お金がなく、外出して遊ぶことができませんでした。そんな中、お金をかけずに遊ぶ手段として、読書をよくしていました。そんな折、大学生協で司馬さんの『燃えよ剣』を手に取ったことがきっかけでした。
おすすめの司馬作品は?
『関ヶ原』
関ヶ原の合戦をテーマに人間の本質をえぐり出した渾身の作品。学生時代に勉強していた国際政治学の大家である故・高坂正堯先生があとがきを書いておられるなど、身近に思え、忘れられない一冊で何度も読み返しています。特に、豊臣方の武将たちの生き方に心惹かれます。

シベリアでアイヌの儀礼の源流を探る

企画タイトル:ユーラシア北東部狩猟民の神話的思考
――クマ送りを例に

第11回 小磯さん
(受賞時・高校教員)

応募のきっかけは?
アルバイト先の本屋で手にした「週刊朝日」だったと思います。
インスピレーションを得た作品は?
『街道をゆく41 北のまほろば』
企画の着想はどこから?
旅が好きで、当時は『街道をゆく』を座右に各地を巡っていたことから、『北のまほろば』で示唆されたアイヌの文化とシベリア先住民の文化を比較してみたいと思ったのがきっかけです。

シベリア鉄道の夕暮れ
(ロシア・チタ周辺/2008年)

受賞後の心境、生活の変化は?
原発事故で私のふるさとが警戒区域になり、司馬さんの『二十一世紀に生きる君たちへ』の示唆を踏まえた「ネフスキーさん!」という小説を執筆しました。2017年に福島県文学賞を受賞しました。
応募を考えている皆さんへ
『風塵抄』で司馬さんは言いました。「世界と社会ほど面白いものはない」と。皆さんの人生の面白さのために、司馬遼太郎財団の力を借りてみませんか?

弓道部顧問として、生徒とともに。

司馬作品との出会いは
『この国のかたち』。花見の場所取りのため、ブルーシートに寝ころびながら、荻生徂徠や朱子学についての論考を読んだことが記憶に残っています。そのあとは『街道をゆく』です。
おすすめの司馬作品は?
『空海の風景』
四国遍路を歩きながら読み、空海ファンになりました。最初に読んだ司馬小説でもあり、「小説なのに作者が登場してエピソードを語っている!」と驚きました。

古民家の彩色絵からオスマントルコの魅力を探る

企画タイトル:「オスマンの古民家と、植物の彩色画をめぐる旅」

第18回 石井さん
(受賞時・大学4年生)

応募のきっかけは?
父親が参加した菜の花忌のパンフレット。私が大学での専門として中東研究を選ぶときに後押しをしてくれたのが司馬さんの短編「兜率天の巡礼」だったので、大学在学中に応募しようと心に決めたのを覚えています。
インスピレーションを得た作品は?
「戈壁(ゴビ)の匈奴」、「兜率天の巡礼」

着想の元になった古民家天井面の色彩絵(トルコ・サフランボル/2015年)

企画の着想はどこから?
西夏(中国の歴史上の国)の玻璃(はり)の壺をモチーフにして、モンゴル帝国の興隆期を描いた司馬さんの「戈壁の匈奴」から着想を得ました。トルコの古民家や民芸館を訪れていたときに、民家と絵のモチーフを通じたエッセイを書けるのではないかと思い立ち、企画をしました。

菜の花忌での発表(2016年)

受賞後の心境、生活の変化は?
4月に社会人となり、仕事と並行し、3か国語を介してのレポート作成は大変でしたが、周囲の方々の協力を得ながら乗り切りました。フェローの研究を通じて会社や旧友たちとも良い関係を築くことができ、よい経験だったと思います。
研究中に思いついた都市近郊型農業についての知見はいずれ論文としてまとめたいと考えています。
応募を考えている皆さんへ
司馬遼太郎フェローシップは、既存の学問分野だけに囚われず、柔軟な企画を認めてくれる奨励金制度です。もし、まったく司馬作品と全く無縁な生活をしていたとしても大丈夫なので、昔読んだ作品やセリフなどをヒントに企画書をつくり、応募してみて下さい。
司馬作品との出会いは
司馬遼太郎記念館を訪れて。
高校生になった頃、大阪府堺市を訪れる機会がありました。当時、父親が司馬作品にハマっていたため、流れで東大阪の司馬記念館を訪れようということになりました。
おすすめの司馬作品は?
『韃靼疾風録』
明末期の漢民族と女真族の戦いを壮大なスケールで描いた傑作。司馬さんの夢であった民族にとっての「顔」が描き出されており、漢民族や朝鮮族文化への豊かな学殖も見逃せません。

横臥から着座へ、その理由とは?

企画タイトル:『最後の晩餐』の図像を読み解く
―イエスはいつ座ったか

第13回 川本さん
(受賞時・大学院生)

応募のきっかけは?
上智大学新聞で第11回フェローの堅田智子さんがフェローシップを受賞されたことを知りました。以前から探求したいテーマがあったため、応募することにしました。
インスピレーションを得た作品は?
私には以前から探求したい研究テーマがありました。そこから、司馬先生の作品との接点を考えましたが、この研究テーマに関連した本はありませんでした。一方で、様々な史資料を用いて歴史を紐解く司馬さんのご執筆姿勢はまさに私が行おうとしていた・行っていた研究に通じるところがありました。具体的な作品からではありませんが、インスピレーションを様々な作品から得ました。

3カ月研究滞在したBritish School at Romeにて(イタリア・ローマ/2016年)

企画の着想はどこから?
ラヴェンナのモザイクの「最後の晩餐」のモザイクではイエスや十二使徒が寝転がっているのに、なぜレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」ではそうではないのだろう、いつから絵画表現が変わったのだろうと興味を抱きました。この素朴な疑問に対する答えを模索したいと思い、応募を決めました。
受賞後の心境、生活の変化は?
現在は、名古屋に研究拠点を置きながら、ポンペイでの発掘や、ミュンヘンやロンドンでの資料調査・研究も続けています。受賞から10年が経ちましたが、史資料を用いて古代ローマの文化史・社会史を研究する姿勢は今なお変わっていません。
応募を考えている皆さんへ
ご自身が知りたいこと、面白いと感じるものを大切にしてください。

Stone Curvingの体験(イタリア・ローマ/2016年)

司馬作品との出会いは
司馬作品との最初の出会いは父の書棚で、最初に手にしたのは『竜馬がゆく』だったと思います。ただ、父を凌ぐ司馬さんファンは昨年亡くなった祖母です。身の回りの整理で雑貨・本類を殆ど処分していたのですが、司馬さんの著書ならびに「週刊朝日」の司馬さん特別号や孫が時折登場する「遼」は最後まで手元に残していました。祖母の司馬コレクション(『街道をゆく』も全巻揃っています)は、今は実家の書棚に収められています。
おすすめの司馬作品は?
『坂の上の雲』
明治に生きた人々の逞しさ、列強に並び立とうと懸命に努力する姿勢を感じるとともに、「この時代は面白いことがたくさん起きたのだろう!なんて生き生きとしていて、魅力的な時代なのだろう!」と思いました。そんな明治の魅力に最初に触れたのはこの作品です。

「細菌学の父」ロベルト・コッホと妻に仕えた日本人を追って

企画タイトル:「はな」-明治の時代精神を体現した女性の研究

第7回 佐野さん
(受賞時・大学1年生)

応募のきっかけは?
司馬遼太郎記念財団のホームページ
インスピレーションを得た作品は?
『胡蝶の夢』
企画の着想はどこから?
『胡蝶の夢』で興味を持ち、個人的に明治の医学を題材にした作品をいろいろ読んでいました。そのひとつ、山崎光夫著『ドンネルの男・北里柴三郎』という小説に一箇所だけ登場していた「コッホに仕えたハナ」という女性について興味を持ったことがきっかけです。 また、医学史の知識や大学で学習したドイツ語が活用できるのではないかと考えました。
受賞後の心境、生活の変化は?
受賞から15年ほど経ちました。大学1,2年時は時間に余裕があったので、フェローシップの研究活動に打ち込みました。その後、専門および大学病院での臨床期間中は、ひたすら課題との戦いでした。臨床が終わった今は、やっと落ち着いて自分のしたい研究をし、読みたい本を読める環境にいます。『胡蝶の夢』の司馬凌海のように、様々な外国語にも挑戦中です。
応募を考えている皆さんへ
好きな司馬遼太郎作品を読みつつ、心の片隅に「司馬遼太郎フェローシップ」ということばを置いてください。ふとしたきっかけで、研究テーマが浮かんでくることがあるかもしれません。迷わず応募してください。

コッホ研究所にて、コッホ胸像と(ドイツ・ベルリン/2004年)

司馬作品との出会いは
もともと実家に、『十一番目の志士』『幕末』『夏草の賦』『戦雲の夢』『街道をゆく』『この国のかたち』などがあり、ある程度は読んでいましたが、高1の夏休みの時期に読んだ『燃えよ剣』で完全に魅了されました。その後、図書館で全集を借りては読む日々が続きました。
おすすめの司馬作品は?
『関ヶ原』
映画化された機会に再読をすると、大勢の大名や武将が登場しているのに驚き、また、それらの人物像の多くが、この本により作られたのではないかと思わされました。これが約半世紀前の作品とは驚かされます!

歩き遍路で四国一周後、『空海の風景』の文学碑を訪ねました(高野山/2017年)

日本 JAPAN

第15回 井上茉耶

第11回 堅田智子

第14回 海野大和

第3回 守屋靖裕

第22回 西島春乃

第20回 谷倖帆

第19回 西脇祥子

第1回 瀬川智子

第17回 曽我しずく

第10回 菅恵

第21回 西脇彩央

第3回 柏木舞子

第6回 須藤義人

〝伝統的でない〟聖像画の真価を知るために

企画タイトル:「ロシア正教徒の目から見る山下りんのイコン」

第15回 井上さん
(受賞時・大学3年生)

応募のきっかけは?
「公募ガイド」という雑誌の学生向け公募企画のページで見た募集要項に興味を抱き、更に記念館のホームページに掲載されていた先輩方の企画を見て「自分もこういうことをやってみたい」と強く思ったのがきっかけです。
インスピレーションを得た作品は?
『街道をゆく33 奥州白河・会津のみち』

伝統的なロシア・ビザンチンスタイル
のイコン(2010年/ロシア)

企画の着想はどこから?
『街道をゆく33 奥州白河・会津のみち』で知った明治の日本人イコン(聖画)画家・山下りんのイコンに触れ、「この西洋画のようなイコンは実際の信仰の中ではどのように捉えられているのか」という疑問が出発点でした。
受賞後の心境、生活の変化は?
研究の取材を通じ、「自分も信仰を持った人々のように、生きた経験から物事を考えることのできる人間になりたい」と思うようになりました。この経験が「現場職に就きたい」という卒業後の進路決定へつながったと感じています。
応募を考えている皆さんへ
フェローシップの醍醐味は、受動的な生活の中では決して得られない貴重な経験ができる点にあると思います。ぜひ、一念発起して知らない世界の旅へ挑戦してみてください。

取材先の日本の正教会の神父様から頂いた携帯用のイコン

司馬作品との出会いは
祖父の書架に『梟の城』や『菜の花の沖』が並んでいるのは小学生の頃から目にしていましたが、実際に手に取り読み始めたのは企画の着想を得るために手にした大学図書館の司馬遼太郎全集や講演集が最初でした。
おすすめの司馬作品は?
『二十一世紀を生きる君たちへ』

やさしさやいたわりは本能ではない。だから私たちは、訓練してそれを身につけなければならない―。私は今、介護福祉士として高齢者福祉の現場で働いていますが、作中に綴られているこの言葉の重みを日々実感しています。

「相手の痛みを感じる」には、立場の違いから生じる負の感情を堪え、相手の苦しみを想像する必要があります。しかし、それができれば自身の無理解から来る苛立ちや怒りを抑えられるだけでなく、正しい判断の指針を得ることもできます。司馬さんがこの作品に託した願いは、私達が二十一世紀を良く生きるための助言でもあると思います。

自分のルーツを探す旅へ

企画タイトル:「ザビエルや信長から連想する近江の『堅田』」

第11回 堅田さん
(受賞時・大学2年生)

応募のきっかけは?
「週刊朝日」に掲載されていたフェローシップの募集記事を見て、応募しました。
インスピレーションを得た作品は?
『街道をゆく22 南蛮のみちⅠ』、『街道をゆく1 湖西のみち』

フランシスコ・ザビエルの生まれたハビエル城(スペイン・ハビエル/2007年)

企画の着想はどこから?

大学1年の春休みに、大学主催のツアーでフランシスコ・ザビエルの生誕地ハビエル(スペイン・バスク地方)を訪れ、『街道をゆく22 南蛮のみちⅠ』を追体験できました。

ふと、みずからのルーツに思いをめぐらせ、『街道をゆく1 湖西のみち』に登場しないものの、織田信長が琵琶湖の要所と位置づけた堅田という土地について調査したいと考えました。

受賞後の心境、生活の変化は?

博士号を取得し、現在は大学で教壇に立ちながら、専門である明治・大正時代の日独関係史、シーボルトの息子、アレクサンダー・フォン・シーボルトについて研究をしています。

受賞から10年が経ち、司馬さんと旅をした編集者の方と出会い、歴史学者として仕事をご一緒することができました。司馬さんとの奇縁を感じずにはいられません。

アレクサンダー・フォン・シーボルト研究を広めるべく、大学以外でも講演
(ドイツ・ベルリン/2015年)

応募を考えている皆さんへ
「知の世界への探求」を応援してもらえるフェローシップは、自分自身の考えや思いと真正面から向き合う絶好の機会だと思います。「今、何をしたいのか」大いに悩み、「あなたらしさ」を表現してみると、その先に新しい世界が見えるはずです。
司馬作品との出会いは
自宅の本棚に、父の蔵書として司馬作品が並んでいました。高校の時、芸術鑑賞で舞台「燃えよ剣」を鑑賞することになり、予習のために原作を読んだのが最初です。
おすすめの司馬作品は?
『坂の上の雲』
一瞬一瞬を全力で生きようとする日本人の気骨に圧倒されます。『「明治」という国家』とともに、「日本人とは何か」、「日本という国家とは」という問いと向き合うことができる作品だと思います。