大書架に置かれているノートに書かれたメッセージの一部をご紹介します
(このページは毎月初めに更新、前月のメッセージを掲載しています)
2025年2月
今までになく大勢の方々が大書架を見上げておられます。明日は司馬先生の御命日であり、本日は近くのホールで菜の花忌シンポジウムがあるからでしょうか。私もそのクチであります。
司馬作品は、小説、紀行文、エッセイ、対話、鼎談、何度も読み返しても味わい、発見があります。
先生と同じように、作品を世に送り出すことなど到底かないませんが、それらを読み続けることで血と肉とし、自己を確立させるとともに、作品を後世に伝えていくことは、学のない自分にもできるかな、と考えています。
少し前まで本屋にあたりまえのように並んでいた作家の本が消えていくなか、司馬作品はまだまだ健在で、若い方々が手に取っている姿もみかけます。頼もしい限りです。
記念館の運営は諸事大変と思いますが、末永く維持繁栄されることを願ってやみません。また、映画、ドラマ、コミック等さまざまなかたちで世に訴えつづけていかれたら、とも思います。
司馬先生、みどり夫人のご冥福を改めて祈ります。
そして、シンポジウムへ今から行ってまいります。
たくさんの司馬先生の本をのこしてくれた祖父でした。仰ぎ見る書架に、2人で河内小阪の道をウロウロ歩いたあの日がふと思い浮かびます。
本日もありがとうございました。また楽しみに伺います。
初めて読んだ司馬先生の作品はもちろん、『台湾紀行』です。
この島のゆくえ、未来案じてくださった先生には、感謝と尊敬の念しかありません。
母が大ファンで、母の影響で最初に手にしたのは『燃えよ剣』でした。
まだまだ読めていない作品ばかりだと、あらためて思いました。1冊1冊読み進めていきたいです。
菜の花忌の頃になると、駅からここまで菜の花がいっぱいで美しいですね。
残念ながら叶えることはできず、1ヶ月前には兄と16年飼っていた猫も父を追いかけていきました。父が司馬先生の作品が大好きで、父が持っていた先生の本を初めて拝読したのは『風塵抄二』でした。
入ってすぐのディスプレイに置かれていたのに導かれた気持ちになりました。
先生の本の数を見て、背筋が伸びました。
普通の毎日の中に何をするのか、生きるのか、更に身が引き締まりました。どんな風に死ぬのかうれうよりも、毎日どうやって生きるのか、頑張ります。ありがとうございました。
母に「いいところにつれていってあげる」と言われてきたのがこの場所でした。私の母が司馬さんの作品が好きて、半年~1年ごとに記念館をおとずれていていました。自分も小さいころに来たことがあるらしいのですが、あまりおぼえていません。久しぶりにきて、(やはりきれいなところだな)と思いました。
仕事や家庭でしんどい時、いつも司馬先生の本を読み、励まされています。
インターネットもない時代、特に『街道をゆく』で感じますが、日本全国、世界様々な知識を蓄えられ、書籍として残されたことには、ただただ敬服するのみです。
日々時代は変わりますが、根幹となる部分は変わらないと思うので、日本人とは何かということを問いかけ、生きていきたいと思います。ありがとうございました。