『街道をゆく』―司馬遼太郎が歩いた東京
今回は『街道をゆく』で司馬遼太郎が訪ねた東京をとりあげます。
司馬遼太郎は「赤坂散歩」「本所深川散歩」「神田界隈」「本郷界隈」の四編を通じて、江戸市街のなりたちから江戸文化の背景、そして近代化をめざす明治国家が欧米の文明を地方へ配る「文明の配電盤」としての役割を果たした東京を描きました。
展示では、取材ノートを初公開します。また、参考にしたという江戸切絵図、構想を喚起するメモ書きのある地図、明治の風俗を知るために参考にした最初のグラフ誌といえる「風俗画報」や自筆原稿も展示し、執筆の背景を浮かびあがらせます。ほかにも、俳句分類の覚え書きといえる正岡子規の自筆「俳句分類集冬の部断簡」や壁面には明治41年の地図をベースに、現在の赤坂、本所深川、神田、本郷の風景写真を引用文とともに重ね合わせ、東京を立体的に表現します。
【主な展示品】
・取材ノート2点
・自筆原稿「明治の夜学」(『街道をゆく 神田界隈』)
・自筆原稿「文明の配電盤」(『この国のかたち』)
・取材時に使用した千代田区区分地図(かきこみがあります)
・掲載誌「週刊朝日」(「赤坂散歩」「本所深川散歩」「神田界隈」「本郷界隈」)
・初版本(単行本・文庫)
・挿し絵「豊川稲荷」画・須田剋太(「赤坂散歩」)
・挿し絵「深川にて」画・桑野博利(「本所深川散歩」)
・挿し絵「横顔」「キャリアウーマン」画・桑野博利(「神田界隈」)
・挿し絵「旧岩崎邸」画・安野光雅
・江戸切絵図3種(今井谷六本木赤坂絵図、本所深川絵図、小石川本郷絵図)
・正岡子規自筆「俳句分類集冬の部断簡」
・「共立女子職業学校教場の図」(『風俗画報一九三号』、明治時代)
・新聞「日本」(明治時代) など
【開催期間】2008年4月22日(火)~12月14日(日)
これまでの企画展開く
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2024.2.20~2024.7.21 -
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『街道をゆく』―司馬遼太郎が歩いた東京
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