企画展『関ケ原』
『関ケ原』(新潮社刊)は、豊臣家にかわって天下を狙う徳川家康と、「義」を通して豊臣家を守るという石田三成、その動きに反応する各武将らの人間像を浮き彫りにしつつ、戦いの起因から終結までを立体的にとらえています。
展示では、『関ケ原』の取材ノートや執筆時に参考にした地図をはじめ、8月26日(土)公開の映画「関ケ原」(原田眞人監督)で使用された三成と家康の脇差などの小道具、原田監督の絵コンテなども展示し、『関ケ原』の世界を小説と映画の両面から展開します。
ケース壁面には、秀吉の没後から関ケ原の合戦にいたる数年間と合戦当日の主な武将の動きを年表と地図で表しました。関ケ原合戦場の各陣営がわかる立体模型や主だった武将の家紋や旗指物のイラストを使って視覚的に戦いの解説を試みました。
一方で館内の壁面に、映画で使用された三成と家康の巨大な旗印を掲示し、雰囲気を演出しました。
【主な展示資料】
・「関ケ原」取材ノート(2冊) 初公開
・「関ケ原」スクラップブック(2冊) 初公開
・執筆時に参考にした地図(『日本戰史(關原役)』参謀本部編、明治27年刊)初公開
・「関ケ原」取材旅行(「週刊サンケイ」1964年7月13日号のグラビアと写真3点、田沼武能氏撮影)
・自筆原稿「宇喜多秀家」(『豊臣家の人々』所収、3枚)初公開
・自筆原稿「北ノ政所」(『豊臣家の人々』所収、3枚)
・映画「関ケ原」(原田眞人監督)の絵コンテ(11枚)
・映画で岡田准一さん(三成役)や役所広司さん(家康役)が使用した脇差や鉢金、采配、扇
・「関ケ原」開戦時の東西両軍の配陣模型 など
【大書架壁面】
・映画で使用した巨大な旗印、石田三成の「大一大万大吉」(縦3.25m×横2.25m)と徳川家康の「厭離穢土欣求浄土(おんりえどごんぐじょうど)」(縦4.7m×横1.1m)を掲示。
【展示小ケース】
『関ケ原』関連作品
・『播磨灘物語』掲載紙切抜(「読売新聞」)、文庫新装版全4冊(講談社文庫)
・『真説宮本武蔵』掲載誌(「オール讀物」)文庫新装版(講談社文庫)
・『戦雲の夢』掲載誌(「講談倶楽部」)、文庫新装版(講談社文庫)
・『城をとる話』自筆原稿、文庫本(光文社文庫)
・『功名が辻』NHK大河ドラマ台本、文庫新装版全4冊(文春文庫) など
【館内】
・「関ケ原」の登場する司馬作品(短編小説)を、パネルで紹介。
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